東京・東銀座にネイルサロン「maninail(マニネイル)」を構える久賀田有紀さん。女性らしく上品なジェルネイルアートのデザインが、30~40代の働く女性に好評です。「さりげなく個性は出しつつも、まわりの人にも好感をもって受け入れられるようなデザインを提案しています」という久賀田さんに、ネイルの魅力やネイルの楽しみ方について聞きました。
丈夫で長持ち、短い爪でも楽しめるのがジェルネイル
— maninailは、どのようなサロンなのですか。
久賀田♣ ジェルネイルやネイルケア、マッサージといったメニューを中心に、完全予約制で、マンツーマンで施術をするということをコンセプトにしたプライベートサロンです。オープンしてまもなく2年になります。
— ジェルネイルとは、どんなものですか。
久賀田♣ 水あめのようなとろみのある「ジェル」を爪に乗せて、専用のUVライトで固めて作ります。爪との密着力が高いので浮きにくく、透明感とツヤのある爪を作れ、マニキュアよりも長持ちします。
一般に普及したのは、だいたい7年前くらいからでしょうか。それまで爪のおしゃれとして一般的だったスカルプチュアなど、爪の長さを出しつつ飾る手法と比べ、丈夫で長持ち、しかも短い爪でも楽しめるので手仕事のじゃまになりにくいことから、いまはこちらが主流です。
— サロンにいらっしゃるのは、主にどんな方ですか。
久賀田♣ 定期的にいらしてくださるお客さまは、30代~40代で、お仕事をお持ちの女性の方が中心です。銀座やその周辺の会社にお勤めの方や、サービス業の方、ファッション関係の方、美容師さんなどが多いです。医療系など、お仕事柄、手のネイルができない分、足のネイルを年中楽しまれているお客さまもいます。
また、数は少ないですが主婦の方や、お子さま連れでいらしてくださるお客さまもいます。
— お子さま連れもOKなのですね。
久賀田♣ はい。お子さま連れの場合は、ソファにご案内し、お子さまと並んで座っていただいています。ふだんはお客さまの目が飽きないように洋画などのDVDを流しているのですが、お子さまの場合はお好みのDVDをお持ちいただくなど工夫をしているんですよ。
フェイスブックでデザインの好みをリサーチ
— ネイルアートのデザインは、どのようにして決めるのですか。
久賀田♣ お客さまのお仕事やふだんの服装、色や形の好みなどを聞き、サンプルをお見せしながら提案します。業種やお客さまの環境で、どの程度のデザインまでOKなのかが違ってきますから、ほかの方の例などもお話ししながらアドバイスをさせていただくこともあります。
最近は、だいぶ爪のおしゃれに関する世間のハードルが下がってきたようで金融系のお仕事の方でも、ナチュラルカラーにワンポイントが入るくらいならOKだったりしますよ。
— 久賀田さんご自身は、どのようなデザインが得意なのですか。
久賀田♣ 女性らしく上品なデザインが得意です。ネイルというと個性的だったり奇抜だったりというイメージをもたれがちですが、私はさりげなく個性は出しつつも、まわりの人に嫌悪感を抱かれないようなデザインを提案しています。爪のおしゃれが一般的になってきたとはいっても、まだまだ年配の方や男性の方などで抵抗がある方も多いので。
ちなみに、デザインに対する客観的な意見を知りたいので、サンプルをフェイスブックやインスタグラムに掲載し、どんな人が「いいね!」を押してくれるかを判断材料のひとつにしています。男性はこういうデザインなら大丈夫なんだなとか、派手なおしゃれをしている人はこういうデザインが好きなんだなとか、かなり参考になりますね。
最近の流行はニットネイル
— ネイルアート初心者でも抵抗なくはじめられ、まわりの人にも受け入れられやすいデザインとは?
久賀田♣ 薄いピンクやベージュ、白など、肌の色に近い色みで、ワンポイントで花柄を入れたり、グラデーションなどで変化をつけたりという感じからスタートされるとよいかもしれませんね。はじめは「会社で、大丈夫かな」「夫に反対されないかしら」などと言っていても、慣れてくるとみなさん、どんどん大胆になっていかれるのですが(笑)。
— 最近、流行りのデザインは?
久賀田♣ ネイルのデザインの流行は、ファッションと連動していまして、今年の冬はケーブルニットが流行っているので、ニットネイルといってマットな質感のネイルを重ね塗りして立体的に見せるデザインに人気があります。またツイードも多く出てますので、ツイード柄などもおすすめですね。
*ネイルサロンを開いて2年。女性らしく上品なジェルネイルアートが得意な久賀田さんが、ネイルの世界に足を踏み入れたきっかけは? 後編でお楽しみください。
First Posted : 2015.2.16 on "clover&"