ピラティスインストラクター Mioさん(前編)

いつだってチャレンジ精神で、心もからだも若々しさをキープ! 年齢を理由にあきらめない。 TEXT by 鈴木麻由美 PHOTO by 菊池陽一郎

子どもから大人までを対象に、さまざまなジャンルのダンスやヨガ、ピラティスなどのメニューが用意されている遠野ダンススタジオで、ピラティスやジャズダンスのインストラクターとして活躍中のMioさん。「人間、何歳になっても成長できる」をモットーに、イキイキと仕事をしています。とても40代には見えない若々しさの秘密は、年齢を理由にあきらめない彼女のチャレンジ精神にありました。

OLのおけいこごととして始めたダンスレッスン

— 遠野ダンススタジオでは、何を教えているのですか。

Mio♣ 私が受け持っているのは、大人向けの「ストレッチ&ピラティス」「ジャズダンス」「ヒップホップ」、子ども向けの「キッズダンス」のクラスです。「ストレッチ&ピラティス」は週5日、そのほかのダンスは週に1日ずつ教えています。

インストラクターになったきっかけを教えてください。

Mio♣ 私は音大出身で、卒業後は音楽活動をしていました。そして、20代の半ばに結婚。金融機関で派遣社員として働き始め、しばらくしてから正社員になりました。ふつうのOLとして10年ほど、9時~5時で働いていたんです。

そんな折、ふと「何かおけいこごとがしたいな」と思い、同僚と誘い合わせてジャズダンスを始めました。とくにダンスに思い入れがあったわけではありません。おけいこ情報誌に載っていたのを見て、「いいかも?」くらいの軽い気持ちでした。

学生時代はピアノをやっていたので、クラブ活動もせず、ずっと帰宅部。運動とは縁がなかったのに、なぜかハマってしまいました。

はじめは週に1日くらいのペースで通っていたのですが、そのうち毎日のように通いつめるようになり、1日1レッスンでは飽き足らず2レッスン、3レッスンと受けるように。それを数年続けたあと、遠野祥先生が教えていらしたスタジオに移り、そこには7~8年通いました。

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金融機関のOLからインストラクターに、華麗なる転身を遂げたMioさん。好きなことが仕事になり、毎日が楽しくてたまらない。

金融業界から転職、新米インストラクターとして奮闘中!

Mio♣ そして、1年半ほど前、遠野先生がこちらのスタジオをオープンするということで、インストラクターにならないかと声をかけていただきました。金融機関での仕事もやりがいがあり、楽しかったので迷いましたが、「これもご縁だな」と、思い切ってスタジオスタッフとして転職しました。そのとき、自分の幅を広げるためにピラティスを習い、資格を取りました。

ですので、インストラクターとしてはまだ1年半の新米なんです。日々、試行錯誤しながら、楽しく仕事に取り組んでいます。

ダンスは表現。からだ全体で音楽を奏でる!

—Mioさんにとってのダンスの魅力とは何ですか。

Mio♣ 体を動かす気持ちよさはもちろんですが、ダンスには表現することの楽しさがあります。私は音楽をやっていたので、それまでピアノという楽器を奏でていたのが、体全体で奏でるという感じ。

いろいろな音楽で奏でてみたくて、ロック、ジャズ、ヒップホップ、そのほかさまざまなジャンルのダンスに挑戦しました。

結局、いちばん好きなのは、ジャズダンスかな。ジャズダンスは、回ったり跳んだりなどの技術や柔軟性が必要で、努力をしないと形にならないんです。これができた、あれができたと、ひとつひとつ段階をクリアしていく喜びがあります。ひたすら「うまくなりたい」という気持ちで、練習を続けてきました。

ダンスを始めてから約10年、これまでダンスをやめたいと思ったことはないのですか。

Mio♣ 私が習っていたダンススタジオには、毎年発表会があったのですが、その発表会のたび、今回の発表会が終わったらやめよう、と思っていました。子どもが欲しかったので、ダンスを続けていてはむずかしいのではないかと迷ったこともあります。

でも、いざ発表会が終わってみると「こうすればよかった」「ああすればよかった」と悔いが残り……。あと1回だけ、あと1回だけと思いながら、ここまできてしまいました。

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Mioさんは遠野ダンススタジオ代表の遠野祥氏の教え子だった。師弟関係はいまも変わらず、ダンスの振り付けなどを相談することも。「ダンスが大好きで、いつも一生懸命頑張っている姿が印象的でした。共に仕事をするようになった今も、彼女のダンスに取り組む姿勢には感心しています」(遠野氏)

人間、何かを始めるのに「遅すぎる」ということはない!

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初心者にもおすすめのピラティス。午前中のクラスは40代前後の主婦が多く、和やかな雰囲気。

大人になってから始めたダンスでインストラクターになるとはすばらしいですね。

Mio♣ そうですね。ダンスに限らず、何ごとであっても年齢を理由にやりたいことをあきらめるべきではないと思うんです。「何歳だから遅すぎる」ということは、絶対にないと思うんですね。

よく「もう年だから」などという人がいるけれど、私にはそれがよくわからない。だって、いつだって今がいちばん若いじゃないですか。

ダンスに興味があるけれども、年だから恥ずかしいとか、自信がないという人は多そうです。

Mio♣ ダンスというと若い人のものというイメージがあるのかもしれませんが、中高年の方で趣味として楽しんでいらっしゃる方は多いんですよ。

勝ち負けがあるスポーツとは違い、自分のペースでできるので、大人になってから始めても十分に楽しめます。私みたいに、運動に縁がなかった人、運動に苦手意識がある人にもおすすめです。

実際、こちらのスタジオにもダンスのジャンルは問わず、40代の方が多いんですよ。なかには50代、60代で始められる方もいます。逆に20代、30代は少ないんです。就職、結婚、出産などで忙しい年代だからでしょうね。子育てがひと段落して、少し自分の時間が持てるようになったから何かを始めたいと、スタジオの門をたたいてくださる方は多いですね。

*Mioさんが教えているピラティスってどんなもの? 健康やアンチエイジングに効果はあるの? 後編に続きます。

First Posted : 2014.6.25 on "clover&"

PROFILE

Mio

FTPベーシックマットピラティスインストラクター
ジャズダンス・HOUSE・Pumkin`を習い、ミュージカル、ダンス公演など多数出演。

遠野ダンススタジオ 東京都西東京市に2012年10月にオープン。ジャズダンス、バレエ、ヨガ、ピラティスなど、豊富なジャンルのインストラクターが揃い、キッズからシニアまで楽しく学べるダンススクール。http://tohno-dancestudio.com/


writer’s profile

鈴木麻由美 女性のライフスタイル全般および育児・保育・教育関係を中心に取材・執筆。

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