ポスチュアスタイリスト  貴島弓雅さん(後編)

カラダも心も元気にしてくれる ポスチュアウォーキングで自信がもてる私になれた! TEXT by 鈴木麻由美 PHOTO by 菊池陽一郎

*ポスチュアウォーキングを実践することで、するするとボトムのサイズがダウンしたという貴島さん(前編)。ポスチュアウォーキングの効果はカラダだけでなく、心のほうにも表れました。

ポスチュアウォーキングで自信がついた

— ポスチュアウォーキングは、カラダだけでなく心も変化すると聞きました。

子どもの足の健康と靴選びについての興味がきっかけで、ポスチュアウォーキングに出会った。
子どもの足の健康と靴選びについての興味がきっかけで、ポスチュアウォーキングに出会った。

貴島♣ そうですね。私自身、以前はいやなことがあると落ち込んだり、それを引きずったりしりやすいタイプだったんです。でも、いまは少しがっくりしかけると、そうだ、歩こう! と。意識して目線を上げて歩くようにし、気持ちを切り替えることができるようになりました。
あと、以前は緊張する場面などがあると逃げ出したくなるタイプだったんです。でも、そういうときにも姿勢の力を借りていくと、なんとかなるかな、って気持ちが落ち着く。
専業主婦で子育てをしていて、人前で話す場面なんてあまりなかったのですが、いまはレッスンにいらっしゃる生徒さんの前や、専門学校では数十人の生徒さんの前で話す機会が多くあります。以前の私だったらすごくハードルが高いことだったと思うのですが、いまは姿勢とともに心も整えることで、十分に乗り越えていけるようになりました。自分に自信がついたのだと思います。

子どもの足や靴への興味がきっかけで

貴島さんがポスチュアウォーキングと出会ったきっかけについて教えてください。

貴島♣ 娘が小さいときに、フットセラピストによる子どもの足作りと靴選びについての講座を受けたんです。そのときの話がすごく衝撃だったんですね。これまで足のこと、靴のこと考えたこともなかったけれど、そうか、足って人のカラダの基本なんだ、と。
ただ、残念なことにそのとき聞いた話が、足の幅が狭く甲が低い私と娘の足には、あまり参考にならなかったんです。そこで、自分で勉強してみようと半年間、フットケアの学校に通いました。足の基本的な知識、靴選び、テーピング、それから足のトラブルを改善するためのウォーキングの指導法まで幅広く学びました。その時点ではフットケアを仕事にするつもりはまったくなく、学びはあくまで自分のため。あとは、機会があれば、足の基本的な知識や子どもの足の健康には何が必要かなどについて、友だちや育児サークルのお母さんたちに話をしていました。

歩かずにはいられなくなる、楽しいウォーキングとは?

— 子どもの足の健康には、何が必要なのですか。

貴島♣ とにかく足を使うことです。足って上手に使ってあげればちゃんと成長していくけれど、使ってあげないと弱ってしまいます。子どもの場合は、外遊びと歩くことがとても大事なんですね。
ところが、いまのお母さんたちは、子どもに歩くことをさせないんです。子どもを荷物のように、車かベビーカーか自転車に乗せて目的地まで運んでいく。私はそれに危機感を感じていて、どうしたらお母さんたちが子どもと歩くようになるんだろうと考えていました。そして、楽しく歩けるウォーキングを教えてあげればいいんじゃないかと思いつきました。歩かずにはいられなくなるような楽しいウォーキング。

脚を後ろにひき、ひざを曲げ伸ばししながら、おしりにキュッキュッと力を入れる。「この体操は、ヒップアップ効果があるんですよ」
脚を後ろにひき、ひざを曲げ伸ばししながら、おしりにキュッキュッと力を入れる。「この体操は、ヒップアップ効果があるんですよ」

フットケアの学校で学んだウォーキング法は足のトラブルのケアに重点を置いていたので、もっと一般的な人向けのものはないのか、ネットでいろいろ探しました。そうしたら、ポスチュアウォーキング協会のホームページに行き当たったんです。

— ポスチュアスタイリストになるまでの道のりは?

貴島♣ まず、全6回のマスターコースを2セット受講し、美しい歩き方の基礎を学びました。その後、より上級のアドバンスコースに入りました。アドバンスコースを受講するときに、いずれは養成コースに入りたいと話したところ、「コースの途中からでも養成コースに参加したら」と言っていただいたのですが、まだ娘が幼稚園児で忙しかったので当面は子どもを第一に。
クラスはだいたい月1回か2回くらいの開講で、娘の送り迎えの関係で午前中のクラスしかとれなかったので、ここまででだいたい1年半くらいかかっています。養成コースに入ったのは、娘が卒園する少し前。 そこで10カ月くらい学んで、晴れてポスチュアスタイリストとなりました。

歩く「量」より「歩き方」が心とカラダを変える

— 子育て中心の日々の中で、がんばりましたね。

貴島♣ そうですね。私、大学院に長く籍を置きながらアルバイトをし、そのまま結婚したので、実は正社員で働いた経験がないんです。結婚してからは主人の実家の仕事を週に1~2回手伝ったり、研究所でパートをしたりしていたんですが、出産後、「私、何もない」と愕然としました。子育てをし、家事をして、という人生もいいのかもしれないけれど、ずっと家にいるというのは私の性に合わないなと感じたんです。
いつか何かしたいな、何か見つけたいなと思っていたときに、出会ったのが足や靴のことだったんです。いままでの自分からすると、こういうことに興味を持つとは思わなかったんですよ。でも、なんだか妙に足や靴のことが面白く、次の関心、次の関心と追いかけているうちに、気がついたら教える立場になっていました。

— いま、ご自身はどのくらい歩いていますか。

貴島♣ 娘が朝、「行ってきます」と出たあとに私もかぎを持って出かけ、駅まで行って帰って30~40分歩く日もあります。でも、意識して歩く時間をとるのはそのくらいですね。あとは、ふだんの生活の中で歩いたり、レッスンのときに生徒さんと歩いたり。
歩く量からいうと、娘の幼稚園時代がいちばん歩いていたと思いますが、そのときよりもいまのほうが代謝もいいし、体力もついてきたと思います。歩き方のおかげで、どんどんカラダが変わってきたんだと思うんです。

— これからの目標や夢はありますか。

貴島♣ まずはいただいた仕事をコツコツとこなし、たくさんの人にポスチュアウォーキングを伝えていくことが目標です。最近、協会のほうから子どもの足のことや靴のこともポスチュアスタイリストとして伝えてよいとOKが出たので、それも含めて、女性たち、とくにお母さんたちに伝えていけたらいいなと思っています。

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First Posted : 2014.9.22 on "clover&"

PROFILE

貴島弓雅 [きじま ゆみか]

ポスチュアスタイリスト。
1974年生まれ。鹿児島県出身。東京在住。ポスチュアウォーキングで、3カ月でボトムが9号から7号に。2012年より主に東京・恵比寿、埼玉・大宮でレッスンを開講中。希望があれば出張グループレッスンも。一児の母。
http://ameblo.jp/yumika-posture/

〈近況〉レッスンスケジュール等は、ポスチュアスタイリストオフィシャルページで→http://www.posture.co.jp/kijimayumika/


writer’s profile

鈴木麻由美 女性のライフスタイル全般および育児・保育・教育関係を中心に取材・執筆。

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