再発見!和の知恵・季の習慣

vol.8

 新米 Life&Workレンジャー6 東京 今泉恵美子

何を食べてもおいしい今日この頃。実りの秋を感じます。秋の味覚は数あれど、真っ先に思いつくのが、「新米」です。ほかほかのおいしいご飯を食べると「日本人でよかった!」と思わずにはいられません。

子どもが幼い頃には、近くの田んぼで田植えや稲刈りの体験に参加していましたが、そのほんのわずかな時間でも、作業の大変さを親子で痛感したものです。それ以来、「ご飯粒を残すとばちが当たる」とか「お米ひと粒には7人の神様がいる」とかいう言葉が、子どもの心にも響いているようです。

「新米」が出始める時期は、産地や品種によって異なりますが、9~10月が多いようです。みずみずしく、やわらかくて香りが豊かというのが新米の特徴です。そんな新米をおいしく炊くには、いくつか気をつける点があります。最初に洗った時の濁った水は、ぬかの臭みがつくので、まずはさっと捨てます。次に、強く研ぐと米粒が割れてしまうのでやさしく研ぎ、白い濁りが少なくなるまで、何度か繰り返します。水加減は、しっとりとやわらかく感じられる新米の場合、その分気持ち少なめにしましょう。

おにぎり

ところで皆さんはご飯は何で炊いていますか? 最近の電気炊飯器は高性能のものが多く、驚くばかりですが、我が家では数年前に炊飯器が壊れたのをきっかけに、すっかり「鍋」派になりました。ガスの火を使うと短時間でおいしく炊けるのです。

鍋は手入れの楽なテフロン鍋を使うこともありますが、お薦めは、圧力鍋や土鍋です。鍋によって同じお米でも味や食感が変わるのをご存知ですか? 圧力鍋は、少なめの水加減で炊き、圧力をかけた分、お米の粒がもちもちして食べ応えがあります。土鍋は、ふっくらとしてつやつやし、軽い食感で何杯でも食べられそうです。鍋によって仕上がりが変わるので、お好みの食感を探してみるのも楽しいですね。
そして、炊きあがったご飯は、シンプルに塩むすびにして、新米の素朴なおいしさを堪能してみてはいかがでしょう。

First Posted : 2014.10.9 on "clover&"

PROFILE

今泉恵美子

企業研修・人材育成に携わった経験から、「コミュニケーション」をキーワードに人材を育てる活動を展開中。

Life&Workレンジャー6 東京
自らの経験を含めさまざまな家事・育児事例を知る「暮らしのプロ」として、札幌、大阪のメンバーと連携して結成。各種講演、講座、ワークショップを展開しています。
〈近況〉11月7日(金)東京ウィメンズプラザフォーラム参加企画
「子どもの『やる気』は言葉がけ次第!」

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