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梅しごと Life&Workレンジャー6 東京 三浦 陽子梅干しの酸味は消化液(唾液や胃液)の分泌を活発にし、消化を助けてくれます。その他にも、疲労回復、食中毒予防、老化予防など効果・効能にすぐれています。
頭痛のとき、果肉をちぎってこめかみに貼ると効果があるとか、乗り物酔いのときに、梅干し1個をまるごと口に含むと不快感が和らぐとか。我が家では、風邪の初期症状の時などに、梅干し1個と少量のおろしにんにくや刻んだねぎを熱湯に入れたものを飲んでいます。
梅干しは、こんなにも私達の生活に密着しています。お弁当にも欠かせませんね。ただ、“梅干し”といえば塩辛くて酸っぱいものという常識は、すでに過去のものになりつつあります。
最近は、低塩志向のため、しょっぱくない「調味梅干し」がほとんどになりました。これは、塩漬け梅を水にさらして「脱塩」し、調味液に漬けて旨味や酸味などを付け加えたものだそうです。
昔ながらの梅干しづくりは、天然のニガリを含んだ粗塩を使い、下ごしらえ、梅漬け込み、しそ漬け込み、土用干し、保存と何日間もかかる大変な作業です。この手間を考えると、通販でさえ昔の梅干を探すことが難しいほどなのも、しかたがないことかもしれませんが、身体によいものを旬の素材で作ることは、とても贅沢で、そして豊かなことのように思います。
我が家では毎年、「青梅」で梅酒をつくりますが、今年は「完熟梅」の梅干しつくりにもチャレンジしてみようと思います。そして、“梅しごと”(梅にまつわる一連の作業)を毎年の習慣にできたらいいですね。
First Posted : 2014.6.25 on "clover&"