
vol.67
ママ、ちょっと待って~! 「ナイス!コミュニケーション*nico」主宰 いりさわ のりこ子どもって、どうしてすぐ「待って~~!」って言うのでしょう。
もう夕方で、今から夕食の買い物に行くっていうのに!
幼稚園まであと少しで着くのに!
どうしていつも何でも遅いの?
ところが案外、「待って~」の向こうに素敵な事があるのです♪
今朝、開けた窓から可愛い子どもの声が聞こえてきました。
「ママ~、待って~! ちょっと待ってよう~!」
ママは急いでいるようで、「今は急いでいるからね、後でまた来よう」と優しく言い聞かせています。それでも子どもは「待って!ちょっとだけ待ってよう~!」と必死で訴えています。
「ほら! アリさんが何か持ってるんだよ!」
我が子の幼い頃を思い出して、思わず頬がゆるんでしまいました。
我が子も幼い頃、いつも「待って、ちょっとだけ待って」と言っていました。
幼稚園に行く道すがら、アリの大行列を見つけた時。
夕方のスーパーで、そば打ちの実演販売を見つけた時。
自分で洋服のボタンが留められるようになって、留めたり外したりが嬉しい時。
なぜ!? 今!? という時に、子どもの「待って~」が始まるのでした。
でも、少し時間を融通してその「待って~」に付き合ってみると、子どもの世界が好奇心に満ちた豊かな世界である事に気付かされます。
道の端っこでしゃがんでアリの大行列を眺めたり、そば打ちをいつまでも間近で見学したり、ボタンを繰り返し留めたり外したりする姿に嬉しくなったり・・・そんなこと、大人は忙しくて、恥ずかしくて、なかなかできません。
子どもが「待って~」と言ってくれたからこそ、体験できることですね。
それによく考えると、緊急時で一刻の猶予もない! なんてこと、そんなに多くないものです。
本当に急いでいる時は別として、時には子どもの「待って~」に付き合ってみると、ゆったりと流れる子ども時間の中で、新鮮な体験や感動を味わえるかもしれませんよ!
First Posted : 2015.11.20 on "clover&"