家事&暮らしニュースサロン

vol.26

 秋、おいしい魚が食べたい! 暮らし学舎。 前田真理

パリッと焼いた魚の塩焼きとほかほかの新米、はたまたお酒と・・・。秋刀魚やサバなど青魚を中心に、秋は脂がのった魚がおいしい季節ですね。
とはいうものの、日本人の魚の消費量は年々減少しており、約10年間で、1人当たりの摂取量は1/4も減ったとか。みなさんのお宅ではいかがですか? 魚を食べなくなったのには、割高感や、調理が面倒で難しそう、といったイメージも影響しているかもしれません。

そんな中、割高感解消にも役立つと注目されているのが、サイズの不揃いや漁獲量が少なくて捨てられている、ある意味レアな“未利用魚”の利用です。食材宅配の大地を守る会では、「もったいナイ魚」として販売。フード・アクション・ニッポンアワード2014優秀賞を受賞しました。漁協が未利用魚を食堂で出したり、学校給食への売り込みに力を入れたりといった動きも。
また、調理が面倒で難しそうなどの理由で魚から遠ざかりがちな消費者へ向けて、調理時間が短く買い求め易い価格帯であるなどの基準で、水産庁が“ファスト・フィッシュ”として認定する制度も登場しています。

ところで私は、料理が苦手と感じている人にこそ、魚をおススメしたいな、と思っています。というのも、料理は素材×調理法。素材が違えば、同じ調理法でも違う料理が仕上がるというわけ。魚には肉とは比べ物にならない種類がありますから、魚を変えればそれだけレパートリーが広がるのです。

魚には、その土地に行かなくては食べられない地魚や食べ方があるのも醍醐味です。私の住む鹿児島は海に囲まれた地。サバやキビナゴといった足の早い青魚も刺身で食べるのが一般的ですが、これは全国的には珍しい食文化でしょう。旅行シーズンの秋、その土地ならではの地魚をその土地らしく味わうのも楽しいかもしれません。

さて、魚を食べようと、魚屋さんへ。迷っていると、「今日はマグロのカマがあるよ。塩コショウでステーキにして! 絶対おいしいから」とおじさん。嬉しそうな私を見て、「こっちはおまけ。マグロのあご肉だよ。甘辛く煮てみて」と、手渡してくれました。こんなアドバイザーがいれば、お魚、もっと食べたくなりますね。

First Posted : 2015.10.21 on "clover&"

PROFILE

前田真理

フリーランスライターの傍ら、「暮らし学舎。」を主宰。
家のコトを家族や仲間とシェアして、幸せ感ある心地よい暮らし方を見つけよう!と活動中。
暮らしに関する講座を開くほか記事やFacebookで情報発信している。
「暮らし学舎。」FBは、https://www.facebook.com/kurashigakusya

Share Buttons

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter