再発見!和の知恵・季の習慣

Photo=kanonn

vol.20

 潮干狩り Life&Workレンジャー6 東京 粂井 優子

4月です。お出かけの季節ですね。これからどんどん気温も上がってきます。そうしたら、そうです! 行きましょう、潮干狩り。
実はあさりはいつでも採れますが、春から夏にかけてが、潮の干満の大きい大潮の引き潮が、日中のいい時間帯にあたります。しかも7、8月の産卵に備えて、あさりが一番栄養を蓄えて、ぷりっぷりなのもこの時期なのです。

私は小学校時代、海のすぐそばに住んでいましたので、春がやってくると、いつも潮干狩りに繰り出していました。どうやって採っていたかというと、ダンス採集です(笑)。裸足になって、砂浜の上でツイストダンス。するとどうでしょう。足の裏で、ガチャガチャガチャというリズムが聴こえてきます。そうです、これはあさりの貝殻同士が擦れる音。思わず嬉しくなって、「おかあさーん、見つけたよ!」大声で叫びます。そのあとは、ただひたすらに熊手で掘ります。それはそれは面白いように採れて、あっという間にバケツがいっぱいになったことを思い出します。
カニやヤドカリ、楽しい海の生き物にも遭遇し、遊びにも興じました。海藻や、泥の感触もたまりません。いつの間にか全身びしょ濡れになって、家に帰ってからは、母がこしらえてくれたあさりのお味噌汁をいただきました。自分で採ったあさりの味は格別でした。

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Photo=kentin

母親となってからも、毎年3人の子を連れ、友人家族と潮干狩りに出かけていました。
パパの方が夢中になって、気がつくと潮が満ちてきて、子どもたちに危ないと注意されていたことも。無心で掘ると、ストレスの解消にもなるようですね。潮干狩りは究極の泥遊びです。掘ることに飽きてしまっても、海の生き物と遊んだり、プールを作ってみたり、お山を作ったり、五感を使ったいろんな遊びが生まれます。親も子も笑顔が弾けます。

家族でお出かけして、思いっきり体を使って遊んだこういう幸せな記憶が、さまざまな場面で我が家の子どもたちの意欲につながっているような気がしてなりません。
この春は、親子で砂浜でびしょ濡れになってみませんか?

First Posted : 2015.4.14 on "clover&"

PROFILE

粂井 優子

家族(夫、長女、次女、長男)は全員、家事の達人。全国で家事や子育てに関する各種講演、講座、ワークショップを開催し、「家族みんなに笑顔が増える」と好評を博している。

Life&Workレンジャー6 東京
自らの経験を含めさまざまな家事・育児事例を知る「暮らしのプロ」として、札幌、大阪のメンバーと連携して結成。各種講演、講座、ワークショップを展開しています。
〈近況〉 4月17日(金)「親を楽しむサロン ちょうどいい『親子の距離感』を見つけよう」

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