vol.7
「暮らしやすい町」は どこにある? 暮らし学舎。 前田真理お正月をふるさとで過ごし、「やっぱりふるさとはいいな」とくつろいだ方、逆に「不便になったなぁ」とその疲弊ぶりにがっかりした方、はたまた、そろそろ両親も心配だから、Uターンを考えようか?などと先行きについて話し合ったご家族もあったのでは。
去る10月、ブランド総合研究所は、地域ブランド調査2014 として、全47都道府県の魅力度ランキングを発表しました。それによると、1位北海道、2位京都、3位沖縄、4位東京、5位神奈川の順。上位9位までは前年と同じ結果で、観光地が名を連ねており、どちらかというと観光魅力度と言えるかもしれません。
一方、暮らしやすさにも多種多様なランキングがあります。「居住環境」「生活利便性」「教育」「文化」「健康」「地域活動」等の指標を設けて各社が調査。みなさんにも、「子育てするなら」「働くには」「自分の趣味・嗜好に合ったライフスタイルを送るなら」・・・など、視点により重視したい指標があることでしょう。
仕事や子育てにと、綱渡りの日々のワーキングウーマンなら、利便性や教育環境など、インフラや行政サービスの整った環境を求めたいところかもしれません。
私には長女出産の際、「子育てしながら働くなら、6つの手を持ちなさい」とアドバイスしてくれた方がいました。いざというときに頼れる人をたくさん持っておくようにというわけです。病児保育もない時代のこと。果たして、風邪を引いた子どもを預けるわけにもいかず、一緒に車に載せて取材先へ向かったこともありました。そんな経験もあり、自分の手が空くときは、ご近所のお子さんを預かったり、お年寄り宅のごみ出しを手伝ったりというご近所付き合いをするように。
暮らしやすさには、インフラや行政サービスの充実以上に、こうしたい、こうしてほしいということを家族や身近な人に伝えることも必要。困ったときは勇気を出して人に頼りましょう。お返しをするときは、きっとやってきます。また、その行動が、社会の「困った」解決に繋がる場合もあるでしょう。そうやって自分の居場所を作ることが、暮らしやすさを生むのではないかな、と思うのです。
First Posted : 2015.1.7 on "clover&"