＊楽しみながらシェイプアップできて、アニマルセラピー的な癒し効果もある乗馬（前編）。では、元持さんは初めて馬に乗ったときから、その魅力のとりこになったそうです。
初めて馬に乗ったときの感動を伝えたい
— 乗馬を始めたきっかけは？
元持♣ 小さい頃から馬が好きで、乗馬に対する憧れがありました。大学までは英語が好きで大学も英文科だったのですが、就職活動しているときにたまたまうちのクラブの求人が出ていて、説明会に行けば馬に乗せてあげるよって書いてあったんです。初めて馬に乗ったとき、すごく楽しくて、ここに就職したら毎日馬に乗れるんだ！ と思ったのがきっかけです。本当は英語を使った仕事を探していたのですが、新しい世界も楽しいかなと馬の世界に飛び込みました。
— 入社後はどんなお仕事を？
元持♣ 主に3つ職種があって、最初に配属されたのは営業部。初めてのお客さんに対応して体験レッスンを行うスクール担当の部署です。自分が初めて馬に乗ったときの感動をもっとたくさんの人に伝えたいという気持ちがありましたので、営業職を希望して、兵庫県の加古川で半年ぐらい勤務しました。その後、クレイン東京に異動になって、さらに2年間、営業の仕事を続けました。
他に、入会された会員のレッスンを受け持つ指導部、総務やフロントなどの馬に関わる現場以外の業務があります。
基本、フロントであっても社員は全員、馬には乗れます。
相性のいい馬を見つけるのも楽しい
— 現在の元持さんの業務内容は？
元持♣ 本社営業部という部署で、つくば市にあるクレイン茨城に駐在して、企業さま相手に告知や広報の打ち出し、取材対応などを主にしています。本社は大阪なんですが、関東のほうが企業がたくさんあるので、週に2、3回は都内に出て、企業訪問にも行きますね。
— 直接馬に関わるお仕事からは離れているのですか？
元持♣どのスタッフも担当馬を持っていて、私も2頭担当しています。毎朝だいたい5時半から9時ぐらいまでの間、運動させて、その日の馬の体調、怪我のチェックなどをして、騎乗、手入れなどを行います。
— 早朝から大変ですね!?
元持♣ 日々乗っていると調教の進捗具合もわかって、すごく楽しいです。日々接している分、担当馬は特徴がつかみやすいですね。
— 馬と人間、相性のようなものもあるんでしょうか。
元持♣ 1頭1頭、性格も違えば、乗ったときの揺れの大きさも体格によって違います。いろんな馬に乗ると、自分の好みとか相性が見えてくるので、そういうのを見つけてもらうのも楽しいと思います。
乗り方をマスターできたら、その先にさまざまな楽しみが
— 乗馬歴10年だそうですが、おもしろさ、楽しみ方に変化はありましたか？
元持♣ そうですね、最初は乗り方をマスターするので精一杯でした。速歩（はやあし）でパッカパッカと走るのと、タカターンタカターンという感じで駈歩（かけあし）をするのと、テクテクと歩かせるのと、3つの歩様（ほよう）があるんです。
その先は「乗馬」から「馬術」になるのですが、障害物を飛び越える障害飛越などのレッスンがあります。もうひとつ、「馬場馬術」という馬のフィギュアスケートみたいな競技もあります。だんだんと乗り方の練習とは別の部分で楽しさが見いだせるようになってくるんですよ。
会員さんでもスタッフでも競技の道に進む人もいて、うちのクラブからロンドンオリンピックに出場した選手もいます。
— 元持さんは今後どんな方向に？
元持♣ 調教の一種なんですけど、担当している2頭の能力というか、できることを増やしていきたいと思っています。例えば、馬ってガッと早く走るよりゆっくり走るほうが難しいんです。ゆっくり走らせるにはバランスがよくないといけないし、我慢を教えるということが必要なんですよね。頭のいい動物なので、最初はできなかったことが毎日の繰り返しによってできるようになっていったり、この合図のときはこの動きをしなきゃいけないんだなということを覚えたりして、変わっていくのがおもしろい。馬にも得意不得意があるのですが、いろんなことができる馬を増やしていきたいですね。
First Posted : 2015.11.9 on "clover&"
